「誰も読まないマニュアル」の正体とは?読まれないのにはワケがある!
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「誰も読まないマニュアル」の正体とは?読まれないのにはワケがある!
「読んでくれない…」その前に考えてみてほしいこと
「またマニュアル読まずに質問してきた…」
「せっかく作ったのに、誰も見てくれない…」
この相談、実際何回もされてきました。
実はこれ、あなただけじゃありません。
むしろ、“マニュアルは読まれないのが普通”といってもいいかもしれません。
でも安心してください。
マニュアルが読まれないのには、ちゃんと理由があります。
そして、「読まれやすいマニュアル」には共通点があるんです。
この記事では、マニュアルが読まれない理由と、読む気にさせる工夫を紹介していきます!
1. よくある「読まれないマニュアル」あるある
まずは、ありがちな“ダメマニュアル”の特徴を見ていきましょう。
● その1:どこに何が書いてあるのか分からない
「経費の申請ってどうやるんだっけ?」
そう思ってマニュアルを開いたのに…
- ページ数が多すぎて探せない
- 索引がない
- 似たような手順が複数パターン載ってる
限られた仕事中の時間に上記の問題があれば、、、
この時点で読む気が失せてしまいますよね。
● その2:専門用語が多すぎて理解できない
たとえばこんな感じ。
「当該フローに基づき、起案者は稟議書を稟議管理システムへと提出し…」
…うん、ちょっと何言ってるかわからない。
せめて「このあと何をすればいいのか」だけでも、シンプルに書いてほしいところです。
● その3:読むより人に聞いた方が早い
職場に“何でも知ってる人”が1人いると、みんなその人に質問しがちです。
すると…
- マニュアルが使われなくなる
- ノウハウがその人に集中する
- その人が休むと回らなくなる
という、よくある“属人化”が起こります。
2. 「読ませようとする」のをやめてみる?
多くのマニュアルは、「これを読んでね」と押しつけがちです。
でも、実際のところ人は「必要になったときにだけ、必要な情報を探したい」んです。
だからこそ、読み物ではなく「調べ物」感覚で使えるマニュアルが求められています。
調べたくなるマニュアルにするには?
- 見出しをわかりやすく分ける
- 検索(Ctrl+F)に引っかかる単語を散りばめる
- よくある質問形式(Q&A)にしておく
つまり、読むためのものではなく、“調べる道具”として設計することが大切なんです。
3. どの形式がいいの?紙・PDF・クラウドの違い
▼ 紙マニュアル
メリット: 手元でパッと開ける、慣れてる人が多い
デメリット: 更新が面倒、古い情報のまま使われがち
▼ PDFマニュアル
メリット: 印刷も共有もできる、形式が固定される
デメリット: スマホで読みにくい、変更のたびにファイルを再送する必要あり
▼ クラウド(Notion、Googleドキュメントなど)
メリット: リアルタイム更新ができる、リンクで簡単に共有できる
デメリット: ツールの操作に慣れる必要あり
もしマニュアルを「いつでもどこでも使ってほしい」と思うなら、
PDFではなくクラウド型のマニュアルに切り替えるだけでも使われやすくなります。
4. 読まれるマニュアルを作る5つのコツ
マニュアルを整えるといっても、いきなり全部変えるのは大変ですよね。
そこで、まずはこれだけやってみてください!
(1)一文を短くする
NG:当該申請においては、関係部署の承認を得る必要があります。
OK:この申請は、関係部署に確認をもらってから出してください。
短く、はっきり、です!
(2)画像を入れる
手順があるものは、スクリーンショットを1枚入れるだけで理解度が格段に上がります。
「口で説明するより見た方が早い」は、マニュアルでも同じです。
(3)目次・見出しを充実させる
- 「入社手続き」
- 「経費の申請」
- 「トラブル時の対応」
など、使うシーンごとに見出しをわけるだけでも探しやすさがぐんとアップ。
(4)「いつ更新したか」を書く
「これ古い情報じゃないよね?」と社員が不安になるのを防げます。
最終更新日が書いてあるだけで、信頼されやすくなりますよ。
(5)まず“使う人の気持ち”になる
作る側の「網羅しなきゃ!」という気持ちもわかります。
でも読む側は「今知りたいことだけ見たい」んです。
相手の視点に立って、ちょっとだけ優しい構成にしてみましょう。
5. 読まれる会社と、読まれない会社の違い
マニュアルが“使われる文化”がある会社と、
“とりあえず作って終わり”の会社では、こんな違いがあります。
読まれる会社 | 読まれない会社 |
---|
マニュアルが整理されている | 情報がごちゃまぜ |
マニュアルの更新が定期的 | 最後の更新が1年前 |
「まずマニュアル見た?」が習慣 | すぐ質問される |
誰でもアクセスできる | 一部の人しか見れない |
どちらが社員に優しく、効率的かは一目瞭然ですよね。
6. マニュアルが“読まれない”ことで発生するムダとは?
読まれないマニュアルの裏で、実はこんなコストが発生しています。
- 同じ質問を何度も受ける時間
- 教える人の負担とストレス
- 教える内容にバラつきが出る
- 属人化による業務の停滞
- 引き継ぎミス、やり直しの工数
これ、1ヶ月・1年と積み重なれば、けっこうなムダなコストになります。
マニュアルを整える=時間もお金もムダを減らす、なんですね。
7. じゃあどう始めたらいいの?
「じゃあうちは今日からどうすればいいの?」
という方向けに、まず始めるならこれ!というステップを紹介します。
▶ ステップ1:まず“よく質問されること”からまとめる
全部作ろうとしなくてOK!まずは「聞かれること」を1つ、2つピックアップしておくだけで十分。
▶ ステップ2:スクショ1枚撮って、説明を2〜3行書く
これだけでも立派なマニュアルです。文章で書き起こさなくてもOK!
▶ ステップ3:Slackやチャットに「マニュアルメモ」を置く
最初はGoogleスプレッドシートやNotionでも全然OK。
リンクだけでもいいから「ここにまとまってるよ」を伝えましょう。
まとめ:マニュアルは「育てるもの」
マニュアルは、作って終わりではありません。
“使いながら、改善していく”ものです。
この3つを意識するだけでも、
「誰も読まないマニュアル」が「みんな頼りにするマニュアル」に変わっていきます。
社員の時間を奪うのではなく、
“助けになるマニュアル”を目指していきましょう!
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