4月の新入社員研修は何から設計する?迷ったときに最初に決めるべきこと
迷ったときに、最初に考えるたった一つのこと

4月の研修設計、正直いちばん迷うのは
「どこから手をつけるべきか」
ではないでしょうか。
- マナーもやらないといけない。
- 理念も伝えたい。
- コンプライアンスも外せない。
資料を並べているうちに、
気づけば時間だけが過ぎている。
そして最後は
とりあえず去年と同じでいいか…
となってしまう。
実際に、ここがいちばんの分かれ道です。
結論から言います。
4月の新入社員研修は
「何を教えるか」ではなく、「4月末にどうなっていてほしいか」
から考えるべきです。
この記事を読み終えるころには、「まず何から決めればいいか」がはっきりします。
「何をやるか」から考えると、だいたい迷子になる

ここで、少しだけ想像してみてください。
研修の企画書を作るとき、最初に何を書いていますか?
多くの場合は「研修内容」だと思います。
- ビジネスマナー
- 報連相
- 電話応対
- 会社概要
- コンプライアンス
これらは、どれも間違っていません。
むしろ、全部大事です。
でも――
4月が終わったあと、現場からこんな声が出ることはありませんか?
- 「電話に出ないんだよね」
- 「報告が遅い」
- 「指示を聞いてなかったって言うんだよ」
ここで初めて気づきます。
研修で内容はやったのに、行動は変わっていない。
この違和感こそ、
ちゃんと立ち止まるタイミングかもしれません。
とりあえず科目を並べてしまう
よくあるのは、研修内容に「抜けがないか」を基準に組み立てること。
- 不足がないように。
- 漏れがないように。
- あとで指摘されないように。
その結果、内容は整います。
でも、何を一番できるようにしたいのかはぼやけたままになってしまいます。
「教えた」と「できる」は別もの
ここで一度止まりたいのが、この差です。
「教えた」と「できる」
この間に大きな壁があります。
新人はこう思っています。
- 「分かった気はするけど…」
- 「実際にやるのは怖いな…」
つまり、
説明しただけでは、その通りに動けないんです。
だからこそ、次の話が大事になります。
研修設計でまず決めるべきは「行動」です

ここからが研修設計の本番。
最初に決めるのは、内容ではなく、
4月末に、新人が自分からできるようになっていてほしい“行動”です。
抽象的なゴールでは、設計は進まない
「主体性を持つ」
「社会人意識を高める」
このあたりのゴール設定は、
たしかに企画書には書きやすい言葉です。
でも、何を一番できるようにしたいのかが、曖昧になります。
4月が終わるころ。
この新人はここまでできる!
と言える状態を想像できますか?
ここが見えないと、設計はぼやけます。
行動で書けると、一気に具体化する
例えば、こんなゴールです。
- 上司に自分から報告できる
- 指示を受けたら復唱できる
- 分からないことを放置しない
- ミスを隠さずに相談できる
- 電話を怖がらずに取れる
ここまで具体化すると、やることがはっきりしてきます。
なぜなら、「練習の場面」が見えるからです。
「できる」を決めると、必要な内容が見えてくる

ここでようやく、内容を考えます。
ポイントは
行動から逆算する
ことです。
たとえば、
「自分から報告できる新人」
これをゴールにするとしましょう。
では、なぜ報告できないのか。
- 何を報告すればいいか分からない
- 怒られるのが怖い
- タイミングが分からない
- 完璧になってから言おうと思っている
このような理由で報告ができない場合、
必要なのは―
- 報告の型
- 報告の練習
- 途中でも報告していいという安心
- 早めに言ったほうが得だという実感
つまり、
まず「できてほしい行動」を決めて、
それを細かく分けて、
足りない部分を補っていく。
行動 → 分解 → 必要な知識 → 練習 → 安心
順番にすると、こうなります。
ここまで整理できると、
「何を話すか」ではなく
「何をさせるか」が見えてきます。
4月研修でよくある勘違い
ここで多くの会社が勘違いしていることがあります。
それは、
説明を丁寧にすれば、できるようになる。
っと思っていること。
でも実際には、
- 分かる
- やってみる
- 続ける
この3つの「分かる」と「続ける」のあいだには、けっこうな距離があります。
研修での説明は、「分かる」までです。
そして、「続けられる」ようになったとき。
それはもう、かなり完成に近い状態です。
でも、4月に目指すのは、そこではありません。
怖がらずにやってみられる状態。
ここまでいけば、十分なのです。
新人教育で実は一番大事なのは「安心」

あなたが新人の頃を思い出してください。
「超」がつくほど緊張していませんでしたか?
そう!4月の新人は、想像以上に緊張しています。
- 間違えたらどうしよう
- 怒られたらどうしよう
- こんなこと聞いていいのかな
この状態で、行動は起きません。
だから設計には、必ず下記のような「安心」を入れる必要があります。
- ロールプレイで失敗を歓迎する。
- 質問した人を肯定する。
- 報告が早い人をその場で認める。
このように、特別なプログラムを用意する話ではありません。
でも、空気は確実に変わります。
研修設計は何から手をつけるべきか

では、最初の一歩を踏み出してみましょう。
その一歩は「資料づくり」ではありません。
現場に聞くことです。
- 新人ができなくて困ることは何か
- 毎年つまずくポイントはどこか
- 上司がいちばん困っている場面はどこか
ヒントは、だいたい現場にあります。
そこから「できてほしい行動」を一つ決める。
ここで大事なのは、全部ではなく、一つ。
それだけで、設計の軸ができます。
関連記事
まとめきらない、まとめ
4月の新入社員研修は、毎年やってきます。
だからこそ、流れ作業になりやすい。
でも、最初に
「4月が終わるころ、何ができるようになっていてほしいか」
ここを決めるだけで、景色は変わります。
研修内容を増やす話ではありません。
迷いを減らす話です。
もし今、設計で立ち止まっているなら、まずは紙に一つだけ書いてみてください。
新人に、何をできるようになっていてほしいか。
そこから、本当の設計が始まります。
研修内容を一度、整理してみませんか?

研修内容を整理するところから、一緒に考えるお手伝いもしています。
- 何を教えるか
- どこまでやるか
- どう進めるか
研修を考える中で、
ここが曖昧なまま進んでしまうケースはとても多いです。
その結果、
- 「伝えたつもりだった」
- 「現場で行動が変わらなかった」
という声もよく聞きます。
まずは、今の研修内容や悩みを言葉にして整理するところからで大丈夫です。
まだ具体的に決まっていなくても問題ありません。
この研修、どう組み立てればいいんだろう?
そう感じたタイミングが、見直しを始めるベストなタイミングです。
お気軽にご相談ください。