広告代理店に入ったばかりの頃、私は上司からこう言われました。
上司ネットから参考になりそうなデザインを探して、チラシを作っておいて。
完全なパクリにはならないように気をつけてね。
面接で見せたデザインのサンプルを見て、「この人になら任せても大丈夫だろう」と判断してくれたのだと思います。
ただ、当時の私には分からないことだらけでした。
- クライアントが本当は何を求めているのか
- ネット上のデザインを、どこまで参考にしていいのか
そこで私は、念のため上司に確認しました。



参考にするデザインは、この3つからいいところを取ろうと思うのですが、大丈夫でしょうか?
すると上司は、こう答えました。



この2枚はいいけど、この1枚はいらないと思うよ。
なぜその1枚がいらないのか、理由は教えてもらえませんでした。
そして、私自身も「なぜこの1枚はダメなんですか?」とは聞き返しませんでした。
今思えば、聞けばよかったのかもしれません。
ただ、入社したての当時の私に、そこまでの向上心はありませんでした。
会社にやりがいを感じていたわけでもなく、「わざわざ理由を確認してまで、いいものを作ろう」という気持ちが、まだ育っていなかったのです。
結局、私は残った2枚を参考にチラシを作りました。
ただ正直なところ、「これで上司の思うデザインと違ったら、どうするつもりなんだ。もっと的確に指示してほしい」と不安とイライラが混じった感情でした。
私自身は消極的な性格ではないので、強気な気持ちで手を動かせます。
そして、このとき私が一番強く感じたのは、別のことでした。
この職場は、消極的な人にとって、かなり働きにくい場所になるだろうな、と。
結論|Z世代向け研修は「気合」ではなく「設計」で決まる


先ほどのチラシの話は、私がただ不安とイライラした思い出話というだけではありません。
今のZ世代向け研修を考えるうえで、重要なヒントを含んでいます。
この記事の結論を言ってしまうと、Z世代向けの研修がうまくいかない原因は、若手のやる気不足でも、根性のなさでもありません。
本当の問題は、研修の設計が、Z世代の前提とズレている
ということにあります。
まずZ世代は、次のような特徴を持っていると言われています。
- 成長したい気持ちはある
- ただし、意味がわからないことはやらない
- 納得できない指示には動けない
だからこそ必要なのは、叱ることでも、気合を入れることでもありません。
「伝える順番」と「安心できる前提」を整えることです。
あの日の私に足りなかったものも、まさにこの2つでした。
この記事では、なぜZ世代向け研修が伝わりにくいのかを整理し、今の研修に取り入れられる改善策までお伝えします。
気になったところから試してみてください。
Z世代はなぜ「正解が見えない状態」を不安に感じるのか


「Z世代向けの研修を行っていると、「最近の若者は、失敗や評価を気にしすぎる」と感じます」という話はよく聞きます。
しかし、その不安は性格の問題ではなく、育ってきた環境や、評価のされ方が変わった結果でもあるのです。
Z世代は、次のことがあらかじめ示される環境で学んできました。
- 何をすれば評価されるのか
- どこまでできれば合格なのか
- 失敗したらどう扱われるのか
Z世代が学校で受けてきた教育では、課題の条件や評価の観点が、以前よりも具体的に示される場面が増えています
「何文字程度か」「どのような内容を含めるか」「何が評価されるか」があらかじめ示され、その基準に沿って取り組む経験も少なくありません。
Z世代が受けてきた教育では、課題の条件や評価の観点が、あらかじめ示される場面が増えています。
そのため、仕事のなかで「まずやってみよう」「見て覚えて」とだけ言われると、どこまでやればよいのか、何を基準に判断すればよいのかがわからず動きにくくなることがあります。
私があのチラシ制作でイライラしたのも、根っこには同じような戸惑いがありました。
「どこまで参考にしてよいのか」「何をもってOKとするのか」がわからないまま、「作っておいて」と仕事を渡されたからです。
もちろん、私とZ世代では育ってきた環境も経験も違います。
それでも、合格ラインが見えないまま動かなければならない状態は、研修中の若手が感じているものと、そう遠くないのかもしれません。
この前提を持たずに研修を進めると、教える側には「伝えたのに動かない」と見え、受講者側には「何を基準に動けばよいかわからない」というズレが生まれます。
その結果、本当は判断材料が足りていないだけなのに、「指示待ちが多い」「自分で考えようとしない」と受け取ってしまうのです。
なぜZ世代向け研修は「伝わらない」と感じやすいのか


ここからは、現場でよく起きている「伝わらない理由」を整理していきましょう。
世代論で片付けるのではなく、研修のどこにズレがあるのかを見ていきます。
理由①|「まずやってみよう」が、指示に聞こえない
これまでの職場では、「とりあえずやってみる」「失敗しながら覚える」「先輩の背中を見て学ぶ」といった教え方が、珍しくありませんでした。
しかし、Z世代の若手に同じ教え方をすると、思うように動いてもらえないことがあります。
本人たちが知りたいのは、主に次の3つです。
- なぜやるのか
- どこまでできればOKなのか
- 失敗したらどうなるのか
こうした判断材料がないまま仕事を渡されると、何を頼りに動けばよいのかわからず不安になってしまいます。
これは、私がチラシ制作を任されたときに感じたことと、よく似ています。



参考になりそうなデザインを探して、作っておいて。
この言葉には、どのようなチラシを求めているのかも、どこまで参考にしてよいのかも、何をもって完成とするのかも含まれていません。
もちろん、依頼した側には「まずは自由に作ってみてほしい」という意図があったのかもしれません。
しかし、受け取った私には、方向も合格ラインも見えないまま仕事を預けられたように感じられました。
「まずやってみよう」という指示ではなく、丸投げに近い言葉として聞こえていました。
そして、これはZ世代だけに起こることではありません。
現在は、YouTubeやSNSで、初めて取り組むことでも「正しいやり方」や「完成形の見本」を先に確認できます。
そのため、30代や40代であっても、まず自分で試すより、先に手順や正解を調べてから動く人は少なくありません。
ただ、Z世代は、より幼いころからこうした環境に触れてきました。
わからないことがあれば検索し、完成形を見て、手順を確認してから始める。
その進め方が身近だった人にとって、「まずやってみよう」という言葉は、必ずしも背中を押す言葉にはなりません。
目的も、判断基準も、失敗してよい範囲も示されていなければ、「何を頼りに動けばよいのか」という不安のほうが大きくなります。
問題なのは、Z世代が失敗を怖がりすぎることではありません。
教える側が「やりながらわかる」と考えている一方で、教わる側は「何を基準にやればよいのかわからない」と感じている。この認識のズレが、研修中の動きにくさを生んでいるのです。
理由②|ゴールが曖昧なまま話が進んでいる
研修担当者側からすると、しっかり説明した、一通り話した、資料も用意した、という感覚があるものです。
ところがZ世代側では、次のように感じていることがあります。
- 結局、何ができればいいのかわからない
- どこまで覚えればOKなのかわからない
- 正解が見えない
説明された内容はわかっていても、研修後に自分がどう動けばいいのかまでは見えていないのです。
たとえば、「意識してほしい」「理解してほしい」と伝えるだけでは、受講者が研修後にどのような行動を取ればいいのかまでは見えてきません。
目指す方向は伝わっても、具体的な行動のゴールは曖昧なままです。
私のチラシの一件も、まさにこれでした。
上司が「この1枚はいらない」と言ったとき、そこに理由も基準も添えられていなかった。
すると受け取る側は、次に同じ判断を自分でできるようにはなりません。
基準がわからないまま、言われた通り手を動かすしかなかったのです。
ただ、問題はまだ続きます。
理由③|一回で伝えきろうとしている
Z世代は、YouTubeやSNS、とくにショート動画を日常的に使う環境の中で、情報を短い単位で受け取る、必要なときに見返す、という学び方に慣れています。
その影響もあり、一つの話を長時間聞き続けるより、要点を区切って理解するほうが得意な傾向があると言われています。
そのため、次のような研修、
- 長時間の座学
- 一度きりの説明
- 情報量が多すぎる研修
これらは、内容以前に処理しきれない状態を生みやすくなります。
つまり、「聞いたはずなのに動けない」のは、本人の能力の問題ではなく、研修の伝え方や設計の問題であることが少なくないのです。
こういった話をすると、[Z世代は集中力がない」と言う結論になってしまうことがあります。
しかし、これは集中力が低いという話ではなく、集中の「持続時間」や「使い方」が変わってきている、という捉え方が適切です。
ここまで読むと、「自分たちが育った環境とはずいぶん違う」と感じ、どう関わればいいのかわからなくなったかもしれません。
でも安心してください。
原因がわかれば、やるべきことはシンプルです。
Z世代向け研修に切り替えるための改善策


Z世代向け研修に必要なのは、特別なツールや最新ノウハウではありません。
「伝える順番」と「安心できる前提」、この2つを整えるだけで、研修の手応えは大きく変わります。
ここからは、今の研修にそのまま取り入れられる改善策を、順番に見ていきましょう。
改善策①|最初に「ゴール」を言葉にする
Z世代向け研修で、まずやるべきことはこの改善策だと私は考えています。
それは、「最初に「ゴール」を言葉にする」ということ。
つまり、「この研修が終わったら何ができるようになるのか」を、先に伝えるということです。
最初にゴールを伝えることは、Z世代に限らず、どの世代の研修でも大切です。
ただ、何を目指せばいいのか、どこまでできればいいのかが見えない状態に不安を感じやすいZ世代にとっては、より重要な意味を持ちます。
たとえば、次のように伝えます。
- この研修が終わったら、1人で〇〇対応ができる状態になります。
- 今日のゴールは、△△をミスなくこなせるようになることです。
このように、ゴールがはっきり見えていると、受講者は「どこを聞けばいいのか」「何を覚えればいいのか」を意識しながら話を聞けるようになります。
その結果、ただ何となくメモを取るのではなく、ゴールに関係する部分を選んだメモをしやすくなります。
また、「これができればOK」という基準が見えていることで、自分が今どの位置にいるのかを把握しやすくなり、不安も必要以上に感じにくくなります。
あのチラシ制作のとき、もし上司が



今回のゴールは、クライアントの〇〇という要望を満たす1枚を作ることだ!
と先に言ってくれていたら、私は参考デザインの選び方で迷わずに済んだはずです。
改善策②|「やり方」より先に「理由」を伝える
Z世代にとって重要なのは、手順よりも、なぜそれをやるのかです。
- なぜこの順番なのか
- なぜここを省くとトラブルになるのか
- なぜ会社として大事にしているのか
このように理由が見えているかどうかで、動きやすさが大きく変わります。
理由がわかっていれば、多少マニュアルと違う場面でも、「なぜそうするのか」を手がかりに、自分で考えやすくなります。
たとえば、先輩から「お客様への返信は、その日のうちにして」とだけ教えられたとします。
しかし、手順として覚えているだけでは、すぐに答えられない問い合わせが来たとき、「確認が取れるまで返信しないほうがいいのか」と迷ってしまいます。
しかし、「回答に時間がかかる場合でも、まず受け取ったことを伝えて、お客様を不安にさせないため」と理由までわかっていれば、「確認して、明日あらためてご連絡します」とひとまず返信できます。
理由があることで、教えられた通りに動けない場面でも、次に何をすればいいのかを考えやすくなるのです。
ここで、私のチラシの話をもう一度思い出してください。
上司が「この1枚はいらない」と言ったとき、理由は添えられていませんでした。
そして私も、「なぜダメなんですか」とは聞き返しませんでした。
大事なのはここです。
「わからなければ聞けばいい」と考える方は多いのですが、入社したての私に、そこまでの向上心はありませんでした。
理由をわざわざ確認してまでいいものを作ろう、という気持ちが、まだ育っていなかったのです。
これは新人に共通して起こることです。
自分から理由を質問できるのは、すでにその仕事に前向きになれている人だけです。
仕事に慣れていない、人間関係もできていない、まだやりがいも感じていない。
研修対象の多くは、まさにこの状態にいます。
だからこそ、「聞かせる」のではなく、最初から理由を添える設計が必要になるのです。
改善策③|失敗していい範囲をはっきりさせる
- 失敗=怒られる
- ミス=評価が下がる
これはZ世代に限った話ではなく、どの世代も同じように、嫌なイメージを強く持っていると思います。
この「失敗」「ミス」という言葉には、人を、挑戦しない、無難な行動しかしない、判断を止めてしまう、という状態にする力があります。
しかもこれは、仕事だけの話ではありません。
誰にも怒られない趣味のゲームですら、失敗が続くと、つい“無難な行動”でクリアを目指してしまうものです。
ただ、ここで押さえておきたいことがあります。
失敗やミスは、避けるべきものであると同時に、人が上達するために欠かせないものでもある、という点です。
ゲームでも仕事でも、うまくいかない経験があるからこそ、次は失敗したくない(嫌な思いをしたくない)と考えます。
結果、どうするかを考え、動き方が磨かれていきます。
一度も失敗しないまま伸びていく人は、まずいません。
だとすれば、研修でやるべきことは、失敗をゼロにさせることではありません。
安全に失敗できる範囲を、あらかじめ示しておくことです。
そこで必要なのが、失敗していいラインの言語化です。たとえば、次のように伝えます。
- お客さんに影響が出る前ならOK
- 社内で止まる失敗はOK
- 隠すのはNG
この線引きがあるだけで、「ここまでは試していい」と判断できるようになり、行動への迷いが少なくなります。
その結果、失敗を恐れて止まるのではなく、まず動いてみる行動がとりやすくなります。
さらに、失敗しても隠さずに共有していい範囲が明確になるため、報連相も「怒られないための連絡」ではなく、次につなげるための相談へと変わっていきます。
私があのとき「どこまでネットのデザインを参考にしていいのか」で止まったのも、この線引きがなかったからです
「ここまでは参考にしてOK、ここからはNG」が最初にあれば、確認の一手間もいらず、迷いなく手を動かせていたはずです。
改善策④|一度で覚えさせない設計にする
一度の研修ですべてを覚えてもらおうとしないことも、大切です。
これは、Z世代に限った話ではありません。
ただ、必要な情報を必要なときに検索したり、見返したりすることに慣れているZ世代にとっては、とくに受け入れやすい研修の形だと私は考えています。
意識したいのは、1回の研修で完璧に覚えさせようとしないこと。
そして、研修後に確認できる前提で進めることです。
一度きりの説明に多くの情報を詰め込んでも、その場ですべてを理解し、覚えるのは簡単ではありません。
とくに、短い単位で情報に触れることが多い世代にとっては、長時間にわたって多くの内容を受け取り続けることが、負担になる場合もあります。
そこで、次のような工夫を取り入れます。
- 手順を短い資料に分ける。
- 研修後に、確認用の資料や動画を渡す。
- 忘れたときに見返せる場所を用意する。
こうした環境があるだけでも、「忘れたらどうしよう」という不安はやわらぎます。
また、自分で確認できるため、同じ内容を何度も質問することも減らしやすくなります。
ポイントは、「その場ですべて覚えてもらうこと」を研修のゴールにしないことです。
忘れることを前提に、必要なときに戻れる場所を用意しておく。
そうすることで、受講者は無理に暗記しようとせず、実際に使いながら少しずつ身につけていけます。
改善策⑤|「正解」を具体的に見せる
ここもZ世代だけに限定できるものではありませんが「合っているかわからない」「これでいいのか不安」という状態が続くと、人は行動に移しにくくなることがあります。
だからこそ、研修では「どのようにできればOKなのか」を、できるだけ具体的に見せることが大切です。
具体的には、次の3つをセットで示します。
- 良い例
- 良くない例
- よくあるミス
たとえば電話対応の研修では、基本的な言葉遣いや受け答えの流れを説明するだけで終わることがあります。
しかし、説明を聞いただけでは、実際にどのくらいの速さで話すのか、どこで間を取るのか、聞き取れなかったときにどう聞き返すのかまでは、イメージしにくいものです。
そこで、良い対応、避けたい対応、よくあるミスを実演や動画で見せます。
言葉だけで説明するよりも、「このくらいできればいい」という基準が伝わりやすくなります。
さらに、文章だけで伝えにくい部分は、図や箇条書き、短い動画で補うのも一つの方法です。
正解のイメージが共有されていると、受講者は自分の対応と見比べやすくなります。
その結果、どこを直せばよいのかがわかり、次の行動にも移りやすくなります。
Z世代向け研修は「甘やかし」ではない


ここまで読んでみて、



Z世代に合わせすぎではないか?
と感じた方もいるかもしれません。
ただ、ここまでお伝えしてきた工夫は、決して甘やかしではありません。
ポイントは、精神論を減らし、判断材料を増やしているだけ、という点にあります。
とくに昭和世代の管理職の方ほど、「それでも甘えではないか」と感じるかもしれません。
その感覚は、自然なものだと思いますし、私自身もこんな仕事をしていて理解していても、心の奥底ではまだある残っている感覚です。
だからこそ、理解しようとする姿勢は大事です。
変わったのは“若手の根性”や“性格”ではなく、育ってきた情報環境のほうです。
答えを先に確認できる環境で育った世代に、昔と同じ伝え方をしても、同じようには届かない。
それだけのことなのです。
「考えなくていい研修」になっているわけではない
ここまで読んで、「そこまで細かく伝えたら、自分で考えなくなるのではないか」と感じた方もいるかもしれません。
しかし、
- ゴールを示すこと
- 理由を伝えること
- 失敗していい範囲を明確にすること
これらは、答えをすべて与えるためではありません。
自分で考えるために、最初の手がかりを渡しているのです。
何を目指すのか、なぜそれをするのか、どこまでは自分で試していいのか。
その基準があることで、マニュアルどおりに進められない場面でも、「この場合はどうするべきか」を考えやすくなります。
たとえば、「返品は購入から7日以内」というルールだけを覚えていると、8日目に商品を持ってきたお客様への対応で止まってしまいます。
しかし、「お客様の困りごとを確認したうえで、会社として対応できる範囲を判断する」という基準まで伝わっていれば、すぐに断るのではなく、商品の状態や購入日、返品を希望する理由を確認できます。
ルールどおりに処理できない場面でも、何を確かめ、どこから上司に相談すればよいのかを考えやすくなるのです。
何も示さずに「自分で考えて」と任せることと、自分で判断するための基準を渡すことは、同じではありません。
厳しさを「感情」ではなく「基準」で伝えている
これまでの研修では、「空気を読め」「常識で考えろ」「察して動け」といった、基準の見えない厳しさが多くありました。
Z世代向け研修では、その部分を次のように言葉で見える形にしています。
- ここまではOK。
- ここからはNG。
- こうなったら必ず相談する。
つまり、厳しさをなくしたのではなく、曖昧さを減らしているのです。
私があのチラシ制作で本当に困ったのも、厳しく指摘されたことではありませんでした。
「この1枚はいらない」と言われても、なぜいらないのか、何を基準に判断したのかが見えなかったことです。
基準が示されていれば、指摘が厳しかったとしても、「次はどこを直せばいいのか」を考えられます。
反対に、基準がないまま結果だけを否定されると、次も同じところで迷ってしまいます。
必要なのは、やさしくすることではありません。
本人が次に自分で判断できるように、厳しさの中に基準を持たせることです。
結果として「自分で動ける人」が育ちやすくなる
ゴールや判断基準、失敗してもいい範囲が明確になると、受講者は次の行動を選びやすくなります。
- 行動に移るまでの迷いが減る。
- 早めに報告や相談ができる。
- 自分なりに試してみやすくなる。
これは、言われたことだけをこなす人を増やすための設計ではありません。
自分で考えて動くために、最初の手がかりを渡す設計なのです。
承知しました。残りの「世代に関係なく通じる話」「まとめ」、そしてCTAです。ここまで通してきたチラシ体験を、まとめで軽く一度だけ回収します。
世代に関係なく、今の現場に合ったやり方
ここまでZ世代を軸にお話ししてきましたが、この考え方はZ世代に限ったものではありません。
チャットや業務システムなど、ITツールが増えたことで、作業そのものは早くなりました。
ただその一方で、「どのツールで、どこまで対応するのか」を個人が判断する場面が増え、業務全体は以前より複雑になっているののだと感じます。
実際の職場では、次のような変化が起きています。
- 業務の流れが複雑になっている
- その場での判断スピードが求められている
- 一つのミスが与える影響が大きくなっている
その結果、判断に迷う時間が業務のボトルネックになったり、小さな判断ミスが大きなトラブルにつながったりする場面も増えています。
こうした今の職場環境では、Z世代かどうかに関わらず、誰にとっても「判断基準が見える研修」のほうが成果につながりやすい、という側面があります。
Z世代向け研修は、若手だけの特別対応ではなく、今の時代に合った研修設計だと言えます。
まとめ|Z世代向け研修は「伝え方」を変えるだけでいい
Z世代向け研修がうまくいかないとき、世代の違いだけで片付けてしまうのはもったいないことです。
必要なのは、次の4つだけです。
- ゴールを先に示す
- 理由を丁寧に伝える
- 失敗していい範囲を明確にする
- 一度で覚えさせない設計にする
研修を「気合で乗り切る場」から「安心して学べる場」に変えるだけで、Z世代の反応は驚くほど変わります。
「全部変えなきゃ」と思わなくて大丈夫です。
小さな見直しから始めてみてください。
研修内容を、一度整理してみませんか?
ここまでお読みになって、「うちの研修も、ゴールや基準が曖昧なまま進んでいるかもしれない」と感じた方もいるかもしれません。
テンツキスタジオでは、研修内容を整理するところから、一緒に考えるお手伝いをしています。
- 何を教えるか
- どこまでやるか
- どう進めるか
研修を考える中で、ここが曖昧なまま進んでしまうケースは、とても多いです。
その結果、「伝えたつもりだった」「現場で行動が変わらなかった」という声もよく聞きます。
まずは、今の研修内容や悩みを言葉にして整理するところからで大丈夫です。まだ具体的に決まっていなくても、問題ありません。
形式
オンライン
所要時間
30分
費用
無料
まだ具体的に決まっていなくても構いません。「うちの場合はどうだろう」から、ご相談ください。


















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